神奈川県大和市で、ピタとピザの小さな店を基本ひとりで回している店主がいます。ナポリでの修行、アマチュアボクシング、そして料理を一度離れての営業職。遠回りに見える道を通ってきた店主が、なぜ店の発信を『構想と軸はAI・伝える言葉は自分』という形に分けたのか。これまでの歩みから聞きました。

※この記事の「」内は、店主が自分の言葉として残しているもの(2026年8月)と、店主が受け取ったお客さんの感想(2026年10月)です。『』は店主が決めた方針の言い方(2026年10月)です。それ以外は、自走するAI飲食店(AIDISH)が経歴と店の事実をもとにまとめました。
ナポリで、何を持ち帰ったのか
修行の場所は、ほぼナポリ。ローマにも数か月いたそうです。朝から夜まで働き、夜中には1時間以上のランニングを欠かさない毎日。イタリア語は「習得は現地で!」と飛び込んだものの、最初の1年は潰れそうなほどのストレスだったと言います。
それでも店主は、「この苦労はしてよかった」と振り返ります。現地では「面白い日本人」として気に入られ、「イタリアの方々と陽気に過ごせたあの瞬間は宝物」とも。
アマチュアボクサーとしては元日本チャンピオンの二冠。イタリアでもリングに上がり、2年間で5戦5勝、現地ランキング3位まで上がりました。イタリアのナショナルチームの合宿に誘われた時は「私はイタリア料理、ピザの修行に来たんだ」と断った——という話は、本人も気に入っている逸話です。
料理を一度離れて、営業の仕事へ
帰国後は「俺のイタリアン」やメゾンカイザーで働き、休日も企画を出す「変わったコック」でした。ところが店主は、そこで料理を一度離れます。
理由は、「飲食の技術だけでは社会人としてまだ実力が伴わない」と考えたから。営業職に移り、いちばん下からトップの責任者まで上がりました。著名な社長たちに提案を重ねるうちに、社会の仕組みを学んだと言います。そして37歳、コロナ禍の中で会社を辞め、ピタとピザの専門店を開きました。

開業して、分かった3つのこと
スピードを重視しすぎた時期もあった、と店主は言います。そこからの学びは3つ。
- 「本当にうまいものを食べたい!ピザも食べたい!」というニーズが、思っていた以上だったこと
- やっぱり、見た目がめちゃ大事だということ
- 生地の扱いの幅を広げまくった結果、たくさんの学びがあり、今の生地作りに落ち着いたこと
店は基本ワンオペ。水やコーヒー、片付けはセルフサービスにして、一人で回せる形を作ってきました。店主いわく、いちばんのボトルネックは配膳ではなく「窯」。一気に焼けない設備にしてしまったことは、実感のある失敗談だそうです。
AI に任せること、自分の言葉で伝えること
一人で厨房に立つ店に、毎日の投稿、Googleマップの更新、口コミへの返信まで手が回る時間はありません。そこで店主は、店で毎日使いながら、発信の仕組みを自分で作り始めました。システムづくりは、仕込みと営業を終えて家に帰ってからの、夜〜朝方の時間です。
ただ、作りながら大事なことに気づいたと言います。お客さんから届いたのは、「AI だけで回しているように感じる投稿は、もう見たくない」という感想でした。そこで店主が決めたのが、『AI には構想と軸を作ってもらい、伝えたいことは自分の言葉で伝える』という分け方です(2026年10月)。
- AI に任せること:発信の構想と軸を作ること(何を・いつ・どの順で伝えるか)、口コミへの返信やGoogleマップの投稿の下書き、数字の見張り
- 自分でやること:伝えたいことを、自分の言葉で伝えること。最後に確かめて出すこと。味と、お客さんとの会話
店で毎日使いながら作ってきた仕組み「AIDISH」も、今はこの分け方で動かしています。

同じように一人で店を回す人へ
何から手を付けるかは、店によって違います。営業時間がサイトごとにずれている店もあれば、口コミに返信が付いていない店、Googleマップの写真が少ない店もあります。まずは自分の店の今の姿を、公開されている情報で確かめるところからです。
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